現在公開中の映画「シャイロックの子供たち」は、上戸彩の6年ぶりの出演作だ。そのPRで登場した「日曜日の初耳学」(TBS系)では、彼女が14年の主演ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)を振り返り、こう語っていた。
「最初はお断りしました」
「怖かった。自分にそんな役ができると思わなかったし、自信がなかった」
それでも監督とプロデューサーに「そういう方にやっていただきたい。不貞は絶対しないとか反対とか汚いとか、そういうイメージを持たれている方にあえてやっていただきたいから、上戸さんに」と懇願され、勇気を持って一歩踏み出してみたという。当時はまだアイドル女優の殻から抜け出せていなかった上戸が「大人の女優」へと進化する、大きなキッカケになったのである。
作品との出会いが一人の女優を成長させたわけだが、
「『昼顔』は当時のフジテレビ・亀山千広社長による『平成の金妻を作れ!』の号令のもと、企画されたものです。当初は主演に長澤まさみが予定されていましたが、長澤サイドがこれを断ったことで、上戸にお鉢が回ってきたんです。実は長澤自身はヤル気満々だったという話もあり、『昼顔』の大ヒットに『私ならもっとやれたのに』と、とても悔しがっていたとも言われていますね」(ドラマ関係者)
長澤版の「昼顔」も見てみたかった。
(露口正義)