あの物怖じしない、あっけらかんとした物言いに、もはや爽快感すら覚えてしまう人は多いのではないか。
国生さゆりが2月17日の「5時に夢中!」(TOKYO MX)に生出演したのだが、「男運が悪すぎる」というテーマで、ズバズバと言い放ったのだ。
2度の離婚経験を持つ彼女は、
「私、男運は悪くないですよ。ただ、ダメンズにしてしまう才能があるみたい。何かに特化している人が好きだから、みんな羽交い絞めにして止めるんだけど、その特化しているところがどうなんだろう、っていうのが知りたくて、遊びに行っちゃう」
MCの垣花正アナが「才能が抜きん出ている人って、どこか破綻していたり」と畳みかければ、
「そうなんです。そこがまた魅力的なんですけどね。でも、痛い目には遭いますよね。(周りの人に)『なんで止めてくれなかったの?』と言うと『一生懸命止めたのに、引かなかったでしょ』と言われた。私はもう誰とも付き合わないと思ってます。もう無理!」
そんな自虐コメントで、スタジオを沸かせたのだった。
「もう誰とも付き合わない」が本心かどうかは別として、確かに、才能が抜きん出ている人物に魅力を感じる、という彼女の言葉には嘘はないだろう。
国生が当時、不貞関係にあったとされる長渕剛の薬物所持逮捕を受け、記者会見を開いたのは、95年1月30日だった。国生は28歳。事案が薬物とあって冒頭、
「26日と28日の2日間、参考人として事情聴取を受け、尿検査にも協力いたしました」
まずは薬物で「シロ判定」を受けたと説明。報道陣からは当然ながら、厳しい質問が容赦なく飛ぶ。
──2人の間には、男女の関係があったんですか。
「…はい」
──それは今後も続くのでしょうか。
「実は昨年12月、悦子さん(長渕の妻・志穂美悦子)と3人で、その件については何度も話し合いをしました。そのうち2人の関係を見ていると、とてもいい感じがして、だんだん自分の気持ちや情熱がさめていきました」
──つまり悦子夫人は、2人の関係を知っていたということですね。
「はい、ご存じでした」
──では、今後についてはどうしたいと。
「はい。私から終わりにしたいと言いました」
まさに「針のむしろ」状態。しかし国生は涙を見せるわけでもなく、話をはぐらかすこともなく、質問者の目をきちっと見据えて答える。そんな彼女の姿に、大女優開眼を感じたのは筆者だけではないはずだ。だからこそ今後も恋多き女でいてほしい、そう願わずにはいられないのだが…。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。