ポケモン社は2月27日、ついにスマホアプリ「ポケモンスリープ」を今夏にリリースすると発表した。
このアプリは19年に開発が発表されていたもの。「ポケモンゴー」で散歩をエンタメ化した同社が「次は睡眠をエンターテイメントにする」とブチ上げたのだ。
20年にも配信されるとみられていたが、その後は音沙汰がなく、一部には企画自体が「永眠」してしまったと揶揄されていた。ITジャーナリストが解説する。
「16年の『ポケモンゴー』提供開始から5年以上経っても、ヘビーユーザーが世界で200万人を超えて、高止まりしていた。そのため、『ポケモンスリープ』に十分な開発期間をとることができたのでしょう」
いわば、満を持してのリリースとなったわけだが、「ポケモンスリープ」とはどんなアプリなのか。
「現時点の発表を見る限り、枕元にアプリを起動して就寝するだけという手軽さとなっています。起床すると、スマホのセンサーを使って計測開始。ユーザーの睡眠を『ぐっすり』『うとうと』『すやすや』の3つに分類し、その分類ごとに違ったポケモンの寝顔を見られます。その中にレアな寝顔が出現することで、睡眠自体を楽しめるという寸法です」(前出・ITジャーナリスト)
そこで気になるのは、睡眠の3分類。もしかすると、睡眠障害に悩む現代人にとって、健康体を取り戻す契機になるのでは…。医療ライターがこう答える。
「レム睡眠とノンレム睡眠という睡眠の質の違いは広く知られていますが、これを正確に計測するには、心拍数や脳波を測定しなくてはなりません。すでに多くの睡眠アプリが出ていますが、これらは寝返りをカウントするマットの上で寝るとか、スマートウォッチなどを身につけて寝るなどして計測しています。さすがに『ポケモンスリープ』で睡眠の質を上げるまでは期待しすぎではないでしょうか」
少なくとも、「ポケモンスリープ」で朝起きるのが楽しくなるのは間違いない。出勤や通学が億劫になっている人間が、朝の気分が晴れるぐらいの効能はありそうだ。