国際政治学者・三浦瑠麗氏の夫である三浦清志容疑者が4億2000万円を着服したとして、東京地検特捜部に業務上横領の容疑で逮捕された。瑠麗氏をちやほやしていたフジテレビやテレビ朝日もさすがに出演見送りを決めているが、戦々恐々としているのは永田町のセンセイ方だろう。
瑠麗氏と共著を出したのは、自民党元副総裁の高村正彦氏(「国家の矛盾」新潮新書)、元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(「政治を選ぶ力」文春新書)、元東京都知事の猪瀬直樹参院議員(「国民国家のリアリズム」角川新書)と、有名どころが並ぶ。公明党の岡本三成衆院議員も「逆転の創造力」(潮出版社)で瑠麗氏と対談していた。
こうした面々以上に、永田町では瑠麗氏と親しかったと言われているのが、小泉進次郎元環境相だ。瑠麗氏とは年齢も近く、勉強会などでも一緒だった。瑠麗氏は進次郎氏を弟のように可愛がっていて「あの子は子犬のような目をしているのよ」と語っていたほどである。
瑠麗氏は小泉氏が環境相の時、「気候変動のような大きな問題への取り組みは楽しく、かっこよく、そしてセクシーでもあるべきだ」と発言したのに批判が集まった時も「セクシーの意味を日本の人々は誤解している」「センスや伝わり方の問題は別として、日本の知識人が彼をバカ扱いするのはメディアに踊らされている」と全面的に擁護した。
孤立無援のような状況の中、自らを擁護してくれた瑠麗氏を、進次郎氏は恩義に感じていたという。
今度は立場が変わって、瑠麗氏が苦境に立たされている。瑠麗氏は「私としてはまったく夫の会社経営に関与しておらず、一切知りえないことではございます」と述べているが、額面通りに受け止める向きは、永田町にはほとんどない。そうした中で、かつての恩義から進次郎氏は瑠麗氏擁護に回るのか、注目される。