4番、エース、守護神、さらには正捕手まで代表チームに献上した巨人。3年ぶりのリーグ優勝、いや、11年ぶりの日本一を目指すシーズンで後手に回るのは避けられまい。だが、その裏ですでに、ライバル球団を出し抜く謀略は仕込まれていたのだった──。
東京で行われたWBCの1次ラウンドと準々決勝は大盛況のまま大団円を迎えた。球界関係者が語る。
「主催した読売新聞はボロ儲けですよ。準々決勝までの日本戦5試合のチケットは完売。それだけでも少なく見積もって、1試合あたり2億円の収入を見込めます。しかも、昼間は日本以外の国の試合も開催していた。トータルで15~16億円の収入は固いでしょう。“大谷フィーバー”のおかげで、テレビの放映権やスポンサーの窓口を担当した電通ともども儲かりすぎて高笑いが止まらないでしょう」
WBCの収益は毎回、MLBに多くが回り、いくら自国のグッズを売ってもNPBへの配分は少ないとされてきたが、主催者ともなれば違ってくるようだ。
それと同時に、巨人は口元を手で隠して必死に笑いをこらえているという。侍ジャパンに岡本、戸郷翔征(22)、大勢、大城卓三(30)の4人が選出。3月31日に控えるシーズン開幕に出遅れ必至と思われるが、前出の球界関係者は「巨人に代表チームの機密情報がダダ漏れです」とうそぶいた上でこう語る。
「巨人のブルペンコーチでもある、村田善則バッテリーコーチ(48)がスパイの役割を担っている。その役職名のとおりバッテリーの打ち合わせにはすべて参加。各投手がカウントごとに投げるボールやコースの癖をすべて把握しています。それぞれの得意球やカウント球を投げるコースも同様です。しかも、今大会の代表チームには、ピッチングのデータを測定・計測するスタッフも常駐している。コンディションを含めた、代表投手陣の全情報が丸裸になります」
スパイ要員はコーチだけではない。共に戦う選手の中にも紛れているのだ。
「第3捕手の大城です。代表での役割はブルペン捕手と代打が主。そのため、ブルペンで受ける機会の多い第2先発やリリーフ陣の球質を肌で感じることができます。メジャーリーガーを含むエース格の投手陣を試合でリードする甲斐拓也(30)と中村悠平(32)の心的ストレスと比べたら、段違いに負担が軽い。それだけにデータ収集に精力を割くことができます。まぁ、実戦から遠のいてしまうのが玉にキズですけどね」(スポーツ紙デスク)
ライバル選手のマル秘情報を掠め取る巨人を止める術はあるのだろうか。