岡田彰布監督率いる阪神タイガースの快進撃が止まらない。
横浜DeNAベイスターズとの開幕3連戦を、8年ぶりの3連勝で飾った岡田阪神。続く4月4日の広島カープ戦では、阪神リードの4対3で迎えた8回裏に同点に追いつかれたが、9回表に4番・大山悠輔が左中間を破る気迫のタイムリーで勝ち越し。広島の守護神・栗林良吏を打ち崩して、15年ぶりとなる「開幕4連勝」を決めてみせたのだ。
試合後の勝利監督インタビューでは「うっしゃ、ういういういういうい」の変調岡田節が飛び出すなど、舌好調。岡田監督が時に「お~ん」なる唸り声を差し挟みつつ、今季の目標に掲げた「アレ(優勝)」への視界は良好だ。
まさに「猛虎復活」を予感させる勢い。それにしても今年の阪神は、なぜかくも強いのか。その秘密について、全国紙プロ野球担当記者は、
「特に目立つのが、昨年とは比べものにならない阪神ベンチのムードです。WBCで世界一を奪取した侍ジャパンのベンチ内さながらに明るく、生き生きしているんです」
こう明かした上で、次のように指摘するのだ。
「侍ジャパンの選手たちは、どんなに苦しい局面に置かれても、笑顔と声出しを忘れなかった。その象徴とも言える存在が、大谷翔平。大谷は喜怒哀楽を丸出しにして、チームメートを鼓舞し続けた。その大谷の姿が阪神の選手たちに乗り移り、指揮官も巻き込む形で化学変化を起こして、目下の快進撃をもたらしていることは間違いありません」
そしてこのプロ野球担当記者は「この点は同じく開幕4連勝を決めた、ヤクルトスワローズとソフトバンクホークスにもあてはまる」と付け加えるのだ。
世界の大谷が日本のプロ野球にもたらしつつある影響は、なんとも絶大なのである。