統一地方選挙の後半戦と衆院補選の投開票日を目前に控えてもなお、立憲民主党と日本維新の会の「場外乱闘」は、収束の兆しすら見えてこない。
キッカケは立民の小西洋之参院議員が衆院憲法審査会をオチョクリ倒した一連の「サル発言」だ。それを批判的に報じたマスコミを名指しする形で、小西議員が自身のツイッターでブチ上げた次のひと言が、場外乱闘の火に油を注ぐことになった。
「(旧郵政省、現総務省の)元放送政策課課長補佐に喧嘩を売るとは、いい度胸だ」
その後、小西議員は謝罪の記者会見を開いたが、維新の馬場伸幸代表は「謝罪になっていない」として、立民との国会内での「共闘」の凍結を宣言するとともに、衆院憲法審査会幹事会での小西議員の正式な謝罪を求めた。
ところが、小西議員は断固としてこれを拒否。加えて、小西議員と親しい立民左派の杉尾秀哉参院議員(元TBSキャスター)が、
「これ以上の対応は必要ない。維新に言われて、なんで謝罪しなきゃいけないのか」
そうケンカを売ったものだから、両党の場外乱闘は泥沼状態に。しかも小西議員は自身のツイッターにアップした、非公式の謝罪文を印刷しただけのものを、公党の代表たる馬場氏の事務所に謝罪文書として持参するという「挑発」までやってのけたのだ。
これには馬場代表も「社会常識としておかしい!」と大激怒。だが、立民内からは「他党を揶揄するのは維新の得意技だ」と反発の声が上がり、二大野党間で勃発した場外乱闘は収拾のつかない事態に立ち至っているのである。
立民と維新の仲間割れを横目に、ウハウハが止まらないのが自民党だ。
「4月23日投開票の衆院補選は別としても、立民と維新がケンカ別れして選挙協力がフイになれば、次の衆院選はまさに安泰。公明党も含めた与党は今、『もっとやれ!』『どんどんやれ!』の大合唱だよ(笑)」(自民党執行部関係者)
この体たらくでは、捲土重来の政権交代など、永久にムリだろう。