放送法の解釈変更──。3月に入ってからの参議院予算委員会は、高市早苗経済再生相と立憲民主党のバトル、論戦が延々続いている。
その結果、内閣支持率が5%アップの48%、立憲は政党支持率が逆に1%ダウンして、8%となった。内閣支持率は岸田文雄首相のウクライナ電撃訪問の効果もあろうが、無益な国会論戦で、立憲株が下落したのかもしれない。
「高市氏と立憲のバトルは、総務省の文書が本物か捏造されたものかというもので、役人が確認すればいいだけの話。立憲が執拗に追及するため、高市氏は『不正確なもの、捏造だ』と何度も説明しています。しかし、立憲は直接確認していないのに『捏造されたものではない、放送法の解釈を勝手に変更している、だから高市氏は大臣を辞めろ』という理屈で辞任を迫っている。しかしどう考えても、解釈変更うんぬんが、庶民の生活に直接関わることとは思えません。立憲だけが『大問題だ』と大騒ぎしているわけです。そんな不毛な論戦が見透かされ、岸田内閣の支持率アップという、マンガのような話になっている」(放送評論家)
そもそも、放送法は地味なテーマ。放送ジャーナリストによれば、
「政治的公平や報道の自由の話ですから、解釈の仕方次第でどちらも有利になったり、不利になったりします。そんなものを国会で真面目に論じても、実りある結果は出ませんよ。だいたい、放送免許は総務省が握っているので、ハナからテレビ局にはハンデがある。各局ともムキになるわけがなく、立憲は正論が売りの、ごく一部の番組を頼りに『俺たちが正しい』とダダをこねている。国民無視、ここに極まれりです」
立憲の旗頭は、小西洋之参院議員。この問題を取り上げる中で、河野太郎デジタル担当相の親族企業との関係が明らかになった。「総理の座を狙っている河野氏が、同じく総理候補の高市氏を追い落とそうと小西氏と結託して、後ろから鉄砲を打っている」などという怪情報まで流れる始末だ。
国民がうんざりし始めているこの不毛なバトル、国民の税金を使って、いったいいつまで続けるつもりなのか。