新宿・歌舞伎町に複合型エンタメ施設「東急歌舞伎町タワー」がオープンして、半月以上が経った。性別に関係なく利用できる「ジェンダーレストイレ」が批判されるなど、なにかと話題を提供している。その歌舞伎町はコロナ前と変わらぬ混雑ぶりを見せる一方で、以前とは違う変化が訪れているという。
「歌舞伎町タワーがオープンしてから、いわゆる『トー横キッズ』を見かけなくなりました。タワーのオープニングセレモニーの際に警備員が巡回していたのが原因のようですね」(歌舞伎町バー従業員)
「トー横キッズ」とは、TOHOシネマズ新宿(新宿東宝ビル)周辺でたむろする未成年を指す。歌舞伎町タワーはTOHOシネマズ新宿のすぐそばに建てられ、4月27日までタワー開業に合わせ、歌舞伎町一帯で「KABUKICHO BLUE FESTIVAL」が開催されていた。イベント時には多くの警備員が立っており、トー横一帯の未成年達は、姿を消してしまったようだ。
トー横キッズの「立ちんぼ」が多いといわれる大久保公園に足を運んでみると、立ちんぼの姿は30人ほど確認できるが、未成年ではないようだった。
「メディアで頻繁に大久保公園が取り上げられるようになったことで、ヤジ馬やYouTuberが多く訪れるようになり、平気でカメラを向けてくる。だから皆、嫌がりつつあります。3月14日には、アクセルとブレーキを踏み間違えた車が公園前に突っ込む事故が起き、警察が来たことで、未成年の立ちんぼは以前より減りました」(歌舞伎町の飲食店従業員)
こうしたタイミングが重なり、歌舞伎町に集まる未成年は、一時的に身を潜めているのかもしれない。はたしてトー横キッズはどこに消えたのか。