先の統一地方選挙では自民党の実質勝利と、日本維新の会の躍進ぶりが目立ったが、その舞台裏では「ウグイス嬢」をめぐる事件が起きていた。野党の選対関係者が言う。
「関西には『手配師』と呼ばれるウグイス嬢のまとめ役が何人かいるのですが、50代の女性手配師がゴールデンウィーク前、警察に逮捕されてしまい、大騒ぎになっているといいます。彼女は30年近くこの業界にいる、政治関係者なら知らない方はいないようなやり手です。容疑は公職選挙法違反で、法定費用以上の日当を貰っていたとされています」
法律ではウグイス嬢の日当は1人につき1日1万5000円と決められており、それを上回る費用を出せば公選法違反に問われる。
「このウグイス嬢をめぐっては、警察は大阪の東地区の自民党議員候補者に目をつけているようです。逮捕者が増える可能性はあるでしょうね」(在阪政治部デスク)
警察はその選挙に関わったウグイス嬢を次々と任意で呼び、事情を聞いているという。そのうちのひとりが、怒りもあらわに明かす。
「私は手配師ではありませんから、詳しいことは分からないんです。でも自宅まで警察官が来て、子供がいるのに『選挙違反の件で』と大きな声で言うので『子供の前では止めて下さい』と強く抗議をしました。その警察官は『携帯電話を提出してもらえますか』と言う。任意なので断ると『公選法違反を調べているんです。あなたは関係ないかもしれませんが、その証明のために携帯電話を調べる必要がある。あなたが関係ないことを証明するだけですから、ご協力をお願いできますか』と畳みかけてきた。どうせ証拠となる通話記録もないので提出しましたが、たまたま引き受けた臨時の仕事なのに、日当1万5000円程度でこんな目にあうとは…」
はたしてこれがさらなる政界スキャンダルへと発展するのか、今後の展開が待たれるのである。