2人ともに出産を経験し、三十路の女盛りにある女優が激しく競っている。これまで見せたことのない「妖艶な演技」は、どちらに軍配が上がるのか!
「ブラジャーが透けるほど汗をかいた最後っていつだろう?」
07年にオンエアされ、すぐにセリフが差し替えられた広末涼子(34)の幻のCMである。その問いかけに答えるような場面がオンエアされたのは、8月19日にスタートした「聖女」(NHK)の第1話。下着姿が汗に濡れ、ベッドがきしむほどのラブシーンを演じたのである。
アイドル評論家の織田祐二氏も興奮を隠せない。
「回想シーンの広末は、美しい年上の家庭教師役。階下には母親がいるというロマンポルノ並みの設定で、童貞の高校生に性の手ほどきをするとは驚きです」
広末が初めて“悪女”に挑み、NHKのドラマで初主演を飾った。それも鈴木京香の「セカンドバージン」(10年)や、真木よう子の「カレ、夫、男友達」(11年)で名をはせた「ドラマ10」(火曜夜10時)のイロっぽい枠だ。
「実は1年前にオンエアされた『激流』にも広末は出演を熱望したが、見送られていた。今回は念願がかなったので、これまでになく大胆な演技を見せる覚悟です」(テレビ誌ライター)
教え子(永山絢斗)に勉強を教えながら、年上の魅力を見せつけて「大学に合格したら私を恋人にしてね」と、その気にさせる。
そして純白の下着姿のまま、ベッドに誘い込む。NHKらしからぬ、むさぼるようなディープキスが何度も交わされ、広末の透明感にあふれた肌が朱に染まっていく。
「体は男の下になっていますが、唇だけは求めるように男の顔に迫っていきますね。2月には9歳年下の佐藤健(25)とのお泊まり不倫が報じられたけど、そのプライベートが見えてくるようなヒロスエ史上最大の露出でした」(前出・織田氏)
これまで映画「おくりびと」(松竹)や「鍵泥棒のメソッド」(クロックワークス)など助演での代表作は多かったが、いよいよ“主演女優”の決定打になりそうだ。
対して民放では「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)の吉瀬美智子(39)がエロいと評判。ドラマ評論家の小谷哲氏が解説する。
「女優としては決して演技力が高いほうではなく、これまで『ハガネの女』(10年、テレビ朝日系)のように強い女の路線が多かった。さらにはニベアスキンミルクのCMでシャワーシーンを披露し、主婦層から反発を食らった。それならば、セクシー全開でいくしかないと発奮したようです」
男たちにとっては大歓迎だ。さて、ドラマは上戸彩(28)を主演に、主婦たちの不倫群像を描く。
「不倫は夫婦生活の潤滑油なのよ」
吉瀬演じる利佳子は、複数の男との不倫を楽しみ、上戸演じる紗和も巻き込もうとする“悪女”だ。そんな利佳子の前に現れたのが、挿絵画家の修(北村一輝)である。
「全部、脱いじゃいなよ」
肖像画を描いてもらおうと修のアトリエを訪れた利佳子に、修は冷たく言い放つ。雨に濡れた下着姿は、胸の谷間がくっきりと浮かび上がって官能的だ。
いったんは修の命令を拒んだ利佳子だったが、再びアトリエを訪ね、2人は全裸になってお互いの存在を確かめ合う。
「北村自身が濃いキャラクターなので、2人が立位になってのカラミがひたすら濃厚。スレンダーに見られがちな吉瀬ですが、程よく柔らかそうな肉づきで、いかにも抱き心地のいいカラダです」(前出・小谷氏)
北村の厚い胸板にいとおしそうに手を添え、セックスに持ち込むテクニックは不倫慣れした人妻そのものだ。映画評論家の秋本鉄次氏も、このドラマでの吉瀬には高い評価を贈る。
「これまで映画では脱ぎそうで脱がない肩透かしが目立ったが、今回は上戸を巻き込む数々の不倫肯定発言も含め、今までの代表作になるエロさですね」
人妻で三十路、さらには所属事務所も同じという広末と吉瀬の官能バトルは、夏の終わりを一段と熱くさせそうだ──。