やることなすこと「学級会レベル」の立憲民主党が、存亡の危機に瀕している。
小西洋之参院議員の「サル発言」に端を発した一連の騒動では、野党共闘を組む日本維新の会との場外乱闘が勃発。その後、泉健太代表が維新との決別を宣言すると、安住淳国対委員長も「都合よく自民党の後ろをついていって、金魚のフンみたいになったら終わりだ」と維新を挑発し、維新の遠藤敬国対委員長から「われわれは大人。共闘はご破算と言われるなら、お好きにどうぞ」とやり返される。そんなドロ沼状態に陥ったのである。
いや、ドロ沼なのはこれだけではない。立民内の内部分裂も、深刻化の一途を辿っているからだ。
次期衆院選で立民が150議席を取れなければ、代表を辞任する──。こんな勇ましい「辞任上等」開き直り発言をブチ上げた泉代表は、ツイッターで「辞任という発想ではなく、決意と覚悟を示した」と腰が引けた手のひら返し。同党の蓮舫参院議員が「こういう弁明はどうなのか」とツイートで批判を展開すると、今度は泉代表が「弁明ではありません。こういう投稿、やめませんか」と反撃に出る。もはや崩壊状態に立ち至っているのだ。
さらに、5月15日の「プライムニュース」(BSフジ)に出演した泉代表は「次期衆院選については立民独自でやるべきだ」「リベラル中道という姿勢をしっかりと打ち出していく」などと豪語。犬猿の仲と化した維新どころか、日本共産党とも選挙協力や候補者調整を行わない考えを表明してみせたのである。
この間、漁夫の利を得てニンマリ顔だった自民党が、さらに勢いづいたことは言うまでもない。自民党の執行部関係者も、次のようにトドメを刺す。
「泉代表は返す刀で、国民民主党に秋波を送っているようだが、玉木(雄一郎)代表が応じるはずはない。しかも今後、立民内で中道派と左派との対立抗争が激化していくことは目に見えている。立民が事実上『存在しない』に等しい『第2の社民党』へと凋落していくのは、時間の問題でしょう。自民党は高みの見物をさせていただきますよ」
立民は次の「学級委員長」選びなんぞに、うつつを抜かしている場合ではないのだ。