全豪オープンテニスで大活躍を見せた大坂なおみ選手を巡り、立憲民主党の蓮舫参議院議員に対する批判が渦巻いているという。
発端は大坂選手が所属契約を結ぶ日清食品ホールディングス(HD)が、特設サイトで公開したアニメ動画。そこに描かれている大坂選手の肌が「不自然に白い」と在日米国人が英字紙に批判のコラムを掲載し、それが欧米のメディアでも「ホワイトウォッシュ」(白人化)と報道されたことから日清食品HDが該当動画を削除したものだ。
この件が広く報じられると蓮舫氏は1月25日、〈これは、ない。大手企業でなぜ誰も止めなかったのか〉とツイートし、日清食品HDの対応を批判した。このツイートには多数のリプが寄せられているが、意外なことに、その大半が蓮舫氏への批判になっているという。蓮舫氏の主張自体は決して不当ではなさそうだが、なぜこれほど批判されるのか。週刊誌の記者が指摘する。
「一つには、韓国海軍によるレーダー照射問題について何の意見も表明していないのに国内企業を頭ごなしに批判したとして『なぜ韓国に対しては何も言わない!』などと、日本の議員としての資質を問われています。そして二つ目には、突如として大坂選手の話題を取り上げたことがあまりに不自然だと、疑念の目を向けられているのです。日米二重国籍の大坂選手に寄り添う姿勢を見せることで、みずからの二重国籍疑惑に対する批判をかわそうという狙いさえ透けて見えるとして、批判を浴びているわけです」
蓮舫氏へのリプでは「これは、ない。なぜ韓国には何も言わないのか」と皮肉られているほか、「大坂選手本人は静観しているのに、外野は黙ってろ」といった指摘も少なくない。そして二重国籍疑惑に関しても、「二重国籍での出馬は、ない」などと、2016年に問題化した二重国籍疑惑が改めて蒸し返されている形だ。
「そしてもう一つ問題なのは、今回の件は日清食品HDという私企業の問題であり、その日清食品HDが謝罪したうえで動画を取り下げたことにより解決しているはずなのに、国会議員の蓮舫氏がわざわざ取り上げることで政治問題化しかねないこと。本件では大坂選手も状況を把握しており、問題は沈静化しているはず。それを蒸し返すのは政治家として賢明な行動とは言えず、単に旬の話題に乗っかりたいだけのようにも思えます。公党の副代表という要職にあるのですから、何にでもくちばしを入れるようなマネは慎むべきではないでしょうか」(前出・週刊誌記者)
出る杭は打たれるというが、出なくていい場面でさえ出ていってしまうのもまた、問題なのかもしれない。
(金田麻有)