新型コロナウイルスが5月8日から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に変わったが、プロ野球界では「異変」が生じている。
5月23日にはヤクルトの青木宣親が、NPBが定める「特例2023」で抹消。ここ1週間だけでもDeNAの大和、広島の戸根千明、オリックスのT-岡田、山本由伸などが同じ「特例2023」を適用して抹消されている。
「『特例2023』とは、本人やその家族が新型コロナウイルス感染疑いや発熱など、体調不良を訴えた場合に適用されています。何もなければ、通常の再登録期間の10日を待たずに復帰することが可能です」(スポーツ紙デスク)
だが、これだけ頻発に特例が出ている状況は、やはり異変と言っていいだろう。調べてみると、こんなカラクリがあった。
「各球団は昨年までのコロナ禍で何度もクラスター感染に見舞われ、そのたびに戦力が大幅ダウン、連敗を喫すなど痛い目に遭った。それがトラウマになっているのです。だから『細かい検査をする前に特例を申請すればいい』との考え方が蔓延している。息苦しさからマスクをせずにプレーや練習をするため、誰かが罹患すると、たちまちチーム内に広がってしまう。今まさにその状況なのです」(前出・スポーツ紙デスク)
昨年ほどの騒ぎにならないにせよ、不可抗力の「番狂わせ」が、今年も起こりそうな予感が大である。