プロ野球の2軍チームが24年から2球団、追加される見通しであることが、プロ野球12球団オーナー会議で確認された。
構想では、ウエスタンリーグ(ソフトバンク、広島、阪神、オリックス、中日)で1球団、イースタンリーグ(日本ハム、楽天、ロッテ、西武、巨人、ヤクルト、DeNA)で1球団増やす形になる。今後、12球団のフランチャイズ以外の場所に本拠地を置くことが可能なチームを公募して、参加可能か審査する。早ければ来春にも、申請手続きが始まるという。
04年のプロ野球合併騒動を機に、近鉄が消滅。楽天が新規参入して仙台に本拠地を置いたことから、2軍では毎週のように試合を行えない球団があり、改善を求める声が多くあった。球界OBは、
「一気に課題解決となるかは微妙ですね」
と険しい表情を浮かべ、次のように状況を明かした。
「まずこれは2軍チームのみであり、1軍のチームを持たない時点で、採算が取れるとは考えにくい。ドラフト会議にも現時点では参加できないので、所属した選手がどうやってプロ野球の1軍選手への道にたどり着けるのか、不透明です。NPB12球団への選手供給としては、全国の独立リーグとの兼ね合いをどうするのか。下手すればドラフト制度自体、抜本的な見直しを図ることになります」
数合わせのためだけに2軍拡大を図れば、思わぬデメリットを生み出す。どう決着をつけるのか見守りたい。