毎年、放送批評懇談会により選出される「ギャラクシー賞」の贈賞式が5月31日に都内で行われ、「放送批評懇談会60周年記念賞」をタモリが受賞した。
「最も強く記憶に残っていることってありますか」とインタビュアーに聞かれてタモリが挙げたのは、1982年から2014年まで生放送された「笑っていいとも!」(フジテレビ系)だった。いわく、
「色々ありますけど、亡くなられた作家の有吉佐和子さん、この方が『いいとも』にゲストに来て、最後まで全部のコーナーをブチ壊して、ひとりで喋って帰って行ったっていう…。帰りがけに、まだ客席にいましたからね。その後、黒柳徹子さんが同じことをなさいまして、このふたつは印象に残ってますね」
「いいとも」には、オープニングに20分ほどのゲストコーナー「テレフォンショッキング」があった。「紀ノ川」(59年)、「恍惚の人」(72年)などの代表作を持つ小説家の有吉さんが登場したのは、番組初期の84年6月22日だ。
「有吉さんが番組ジャックしたインパクトももちろんですが、出演から2カ月後の8月30日、わずか53歳で、急性心不全のために亡くなってしまったのは驚きでした。だからでしょうか、『いいとも』を初ジャックしたのは、84年3月14日に出演した黒柳の方が先だったのですが、タモリの記憶には有吉さんが鮮明に残っていたのでしょう」(芸能関係者)
後に「双方の番組ジャックはスタッフからの依頼だった」とされているが、今のテレビで同様のことが起きたなら、ゾッとするほど騒がれていたに違いない。
ギャラクシー賞贈賞式の模様は、オリコンのYouTubeチャンネル〈oricon〉で、一部公開されている。
(所ひで/ユーチューブライター)