フランス1部パリSG(サンジェルマン)に所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが今季限りでの退団が濃厚となり、古巣バルセロナへの復帰が既定路線とされている。しかし一転して、年俸900億円を提示するサウジアラビアのアル・ヒラルに電撃移籍する可能性もあるという。
サッカーライターが語る。
「6月1日の会見でPSGのクリストフ・ガルティエ監督は『3日のクレルモン戦が『パルク・デ・プランス(ホームスタジアム)での彼の最後の試合になる』とメッシの退団を認めていました。その後、クラブ側は『今季は最後という意味だった』と発言を訂正していますが、もはや退団は確実でしょう。そして移籍先の最有力候補に挙がっているのが、古巣のバルサです。メッシを受け入れるべくMFセルヒオ・ブスケツらの退団を発表するなど、必要なサラリー確保のため選手の整理を始めているとされます」
しかし、スペインリーグに導入されているクラブ所属選手の年俸総額の上限を定めるサラリーキャップが、メッシのバルセロナ復帰を阻んでいる。
メッシはこの制度によってバルセロナからPSGに移籍を余儀なくされた経緯があり、そのためバルセロナは選手の整理を進めているわけだが、多くのスター選手が在籍するクラブだけにメッシ一人に高額なサラリーを支払うことは難しいとみられている。そこで新たな移籍先として急浮上しているのが、2年で総額1800億円という破格のオファーを出しているアル・ヒラルなのだ。
「メッシの実力からすればサウジは低レベルなリーグと言えますが、もうすぐ36歳の彼にとって、この年俸は間違いなく魅力的でしょう。しかもメッシはPSGのチーム練習をすっぽかしてサウジ旅行に行ったこともある親サウジ派。バルサを退団するブスケツやジョルディ・アルバ、神戸を退団するイニエスタらかつての同僚たちもサウジに移籍するという話もあるだけに、キャリアを締めくくるには最高の舞台とも言えるのです」(前出・サッカーライター)
メッシともなれば、決定打はカネではないのかもしれない。
(小林洋三)