社会

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<隠れ脱水>目安は3秒。爪を押してセルフチェック

 初夏のような暑さが続く時期こそ気をつけたいのが「隠れ脱水」だ。

 これは脱水症の一歩手前で体に必要な水分が減っている状態。自覚のない場合が多く、放置すると症状が進み、重症化してしまう恐れがある。

 初期症状は、口の中がねばつく、指が乾燥する、体がだるい、立ちくらみなど。この段階では、本人が気づかないケースが多いため、水分補給などの対策をしないと脱水症状はどんどん悪化していく。進行するとめまい、嘔吐なども発症し、重度になると意識障害を引き起こす危険もある。特に、高齢者やダイエット中の人、不規則な生活の人、アルコールを多く摂取する人、朝ご飯を抜いている人は、リスクが高いため注意が必要だ。

 隠れ脱水は、日常的に3つのセルフチェックで早期に自覚することが可能だ。

 まずは、誰かと握手すること。「手が冷たい」と言われたら、手足に血液が十分に行き渡っていない状態なので、水分不足の状態と判断できるのだ。

 次は、手の甲をつまみ、すぐに離してみる。つまんだ跡が消えるまでに3秒以上かかると「隠れ脱水」の可能性が高い。

 3つ目は、親指の爪を押す判別法。白い状態から赤みが戻るまでに3秒以上かかる場合には要注意だ。

 これらのチェックを行ってみて、該当する場合には、水分補給をし、早めに内科を受診する必要がある。

 日頃からの予防法は、こまめな水分補給と規則正しい食生活だ。喉が渇いていなくても、1時間にコップ1杯程度の水分を補給し、3食の食事をしっかり摂ることがポイントだ。

 特に、トマトやキュウリなどの夏野菜は、水分を多く含むため、隠れ脱水の予防に適している。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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