ダミアン・レーン騎手の短期免許が6月13日で終了する。2カ月足らずでダービー(GI)、目黒記念(GII)を含め30勝をあげる大活躍。「優勝請負人」らしいところを存分に見せてきた。
今週で騎乗は終わるが、有力馬が揃っているので勝ち星はさらに伸びていきそうだ。
中でも注目したいのが新馬戦に登場する2頭。6月10日(土)東京5R・芝1600メートルのゴンバデカーブース(牡、父ブリックスアンドモルタル・母アッフィラート)と、6月11日(日)東京5R・芝1800メートルのダノンエアズロック(牡、父モーリス・母モシーン)だ。共に美浦・堀宣行厩舎の馬で、関係者はダービー馬となったタスティエーラのような活躍を期待している。
ゴンバデカーブースは新馬の一番星となったテラメリタと同じ新種牡馬、ブリックスアンドモルタルの仔で、母アッフィラートは芝で4勝をあげている。
ウッドチップでの1週前追いでは、6F80.4-ラスト11.2秒(一杯)の好時計をマーク。併せたダノンエアズロックには0秒5遅れたが、後ろから追走したもので内容は素晴らしいものだった。当日はルメール騎乗のエリカエスティームと人気を分けると思われるが、首位争い必至だろう。
一方のダノンエアズロックは、昨年のセレクトセール(1歳)で4億9500万円の最高額で取引された馬。母は豪州のGI4勝馬で、半姉にプリモシーン(重賞3勝)がいる。先々週、先週とウドチップでゴンバデカーブースと併せて好時計をマーク。騎乗したレーン騎手も、「ナイスホース!」と絶賛している。デビュー戦を勝利して、クラシック候補の名乗りを上げたいところ。
レーン騎手は先週、土・日の東京・新馬3鞍すべてを勝利したが、今週も旋風を巻き起こす公算大だ。しっかり置き土産を残していくことだろう。
懸念する点があるとすれば、制裁点がヤバイことになっていること。すでに24点で、来年は2カ月しか乗れない。もし30点を超えると来日さえできなくなる。そういうわけで、騎乗は慎重にならざるを得ない。
(競馬ライター・兜志郎)