コロナ禍が明けて、3年ぶりにセ・パ交流戦の遠征先で羽を伸ばしているプロ野球選手たち。ふだんは東京、名古屋、大阪、広島にしか遠征しないセ・リーグ球団の選手たちにとって「未開の地」として有名なのが仙台である。
東京から東北新幹線で1時間半、杜の都は楽天が本拠地を構える球場まで、駅からタクシーでわずか5分で到着する近さが売りだ。地元メディア関係者が言う。
「ビジターチームの宿舎となるホテルも、仙台駅西口を出てすぐの一等地にあり、歓楽街の国分町まではタクシーで7分の距離。名物の牛タンの他に、海の幸が多い。夜のお店も東北6県から女性が集まっているため、意外にレベルは高いんです」
だが狭い街ゆえに、同じ球団の選手、関係者同士が向かう飲食店は、おのずと被ってしまう。
「仙台駅東口にある焼肉屋『S』、国分町にある牛タン屋『X』などがそうですね。2軒目のクラブはランクにもよりますが、昔から楽天の選手たちが足しげく通う『K』は人気です。ハシゴ3軒目で隠れた人気を誇るのは、カラオケもできるスナック『S』でしょう。雑居ビルの3階にあり、一見さんお断りのため、顔見知りの客しか来ません」(地元飲食店関係者)
不慣れな土地で、選手たちはどうやって情報収集をするのか。
「在京セ・リーグの3球団は2軍戦で仙台遠征が定期的にあり、お店を開拓しています。この前も某球団の若手が昼12時半からの試合なのに、朝まで国分町をうろついていましたから。情報量が足りない阪神、中日、広島の選手たちは、彼らから穴場を教えてもらっています」(前出・地元メディア関係者)
6月6日からは阪神、中日の順で楽天モバイルパーク宮城で試合に臨んでいるが、収穫多き遠征となったかどうか。