日本サッカー協会が6月13日、FIFA女子W杯オーストラリア&ニュージーランド大会(7月20日から8月20日)に出場する23人を発表した。
驚きだったのは、2011年W杯で優勝メンバーだった岩渕真奈のまさかの落選だ。岩渕は発表直後に自身のSNSで、
「今回メンバーに入ることはできませんでしたが、チームのみんなに気持ちを託せたらなと思います。なでしこジャパンへの応援よろしくお願いします」
と発信している。
これまで3大会連続でW杯に出場した岩渕は、21年の東京五輪もメンバーに入り、なでしこジャパンの「顔」だった。池田太監督も就任以来、絶大な信頼を置き「背番号10」をつけていた。
男子のW杯メンバー選考では、1998年フランス大会での岡田武史監督、2002年の日韓大会でのトルシエ監督がそれぞれ、チームに喝を入れる「劇薬」として主力選手の三浦知良、中村俊輔をあえて外した経緯があるが、女子ではこうしたサプライズは初めて。
池田監督は会見で岩渕を外した理由について、あくまで総合的な判断としていたが、女子サッカーは11年にW杯世界一になってから人気や知名度は急降下。今回の岩渕落選で、それに拍車がかかることは間違いない。
また、W杯に向けた壮行試合(7月14日・対パナマ=仙台)は、日本テレビがゴールデンタイムで生中継する。岩渕は日本テレビがスポンサードしていたベレーザがキャリアのスタートだった。数少ない人気選手の落選に一番頭を抱えているのは日テレではないだろうか。
(小田龍司)