7月20日から始まったFAFA女子ワールドカップ(W杯)。オーストラリアとニュージーランドで共同開催される今大会では、NHKが日本代表の一次リーグ3試合を放送する。
W杯を巡っては開幕が迫る中、なかなか中継局が決まらず、ネット配信ですらないのではないかとの憶測も流れた。結果、ギリギリになってNHKが22日のザンビア戦(BS1)、26日のコスタリカ戦(BS1)、31日のスペイン戦(総合)を放送することが発表され、ひとまずファンを安心させた。
W杯といえばサッカーの世界最高峰の大会だ。ここまで放送が決まらなかったのはなぜなのか。その理由の一つとして高額な放映権料が挙げられる。
民放局関係者が語る。
「FIFAが今大会から女子選手の待遇改善を図ったこともあり、賞金総額は2019年大会の4倍にあたる約158億円にまで跳ね上がっている。これが放映権料に転嫁されたことから、民放は手が出せなくなりました。結局、NHKが名乗りを上げましたが、『我々の受信料を無駄に使うな!』との声も聞こえてきますよ」
それでもなでしこジャパンが強ければ盛り上がるのだろうが、現在は11年に初優勝したときのような澤穂希、宮間あやなどのようなキャラが立つ選手は皆無。また、かつて3位まで順位を上げたFIFAランキングも11位と低迷している。
サッカーファンの一方、興味のない人にとっては「無駄な金は使うな」ということなのだろう。なでしこジャパンが勝ち上がっていけば、かつてのようにメディアを巻き込んで大盛り上がりとなる可能性もあるが、果たして。
(ケン高田)