交流戦7勝10敗1引き分けという不振で、阪神・岡田彰布監督の周囲が騒がしくなり始めている。在阪スポーツ紙ベテラン記者が心配の声を上げる。
「球団の内外には2008年の悪夢を心配する声があります。あの年は最大13ゲーム差をつけながら、最終的にひっくり返された。実は翌年も指揮を執るのが既定路線だったのに、その責任を感じて、岡田さんは電撃辞任した。当時の南信夫球団社長も寝耳に水の出来事で、球団内はパニックに陥りました。今回も2位のDeNAに6ゲーム差で交流戦に突入したのに、終わってみれば2ゲーム差。かなり心配な数字です」
しかも6月24日に再開するリーグ戦は、DeNAとの3連戦で始まる。その結果次第では、首位から陥落する可能性もあるのだ。在阪プロ野球担当デスクは、
「交流戦の最後の2試合で、中継ぎ陣が大炎上。守護神の湯浅京己も2軍で調整中ですからね。4番の牧秀悟以下、打撃陣が好調のDeNAが相手では、分が悪い。ヤバイ状況です」
岡田監督の契約期間は本人の申し出もあり、2年だ。その間にチームを優勝に導き、後進に道を譲ろうと考えての判断らしいが、実は今季「アレ」を実現した暁に、はわずか1年でユニフォームを脱ぐ可能性もあるという。球団OBが言うには、
「ペナントレースを制して日本一になれば、もうやり残したことはないですからね。日本一で有終の美を飾りたいのが本音でしょう。年齢的にもそう長くはできない、との判断もあるようです」
そうなれば、名監督として球史に名を残すことになる。だが、6ゲーム差をひっくり返されて「アレ」を逃せば、12球団で最も過激な虎党の「口撃」にさらされることは間違いない。岡田監督のこれまでの言動を考えれば、再び発作的に辞任を申し出ても不思議ではないのだ。
「とにかく球団もファンも、このままアレしてほしいと思っているでしょう。特に関西マスコミは阪神の優勝なら、それなりの特需になりますからね。みんな祈るような気持ちです」(前出・ベテラン記者)
本来なら、まだ堂々の首位。慌てる必要はないはずだが、岡田監督の周囲には負け犬根性が染みついてしまっているということなのか。
(阿部勝彦)