バスケットボール男子W杯(8月25日~9月10日=沖縄ほか)に向け、日本代表に大きな壁が立ちはだかることがわかった。
6月19日、日本バスケットボール協会はW杯に出場する代表候補選手25人を発表。NBAの強豪レイカーズで活躍した八村塁ら「海外組」も入ったが、「このメンバー全員が集まったことは一度もない」と日本代表のトム・ホーバス監督は本音を漏らしていた。
バスケットボールの場合、日本代表チームに海外で活躍する選手、特に「NBA組」はおいそれと招集できない。「年間28日」という縛りもある。
W杯に向け八村自身も、今季終了時点では出場の可否について「わからないですね」と明言を回避。協会の東野智弥技術委員長も八村の招集について、
「シーズン中はNBAに集中したいとのことだった」
と交渉すらできていない状況だ。
また八村はこのオフ、チームを移籍する可能性が高い。
「近く、(代理人などで構成する)『チーム八村』と話す」
としていた東野委員長だが、その八村の移籍先が「W杯には出せない」と言えばそこで話は終わり。その可能性が十分に考えられる理由は、複数年契約前提で6000から7000万ドル(約83億から97億ドル)と言われる八村の高額な移籍相場にある。
それでも、空前の盛り上がりを見せた野球WBCに続けと意気込む日本バスケ界にとって、八村招集は大きなポイントだ。
(小田龍司)