阪神タイガースの岡田彰布監督が、中日ドラゴンズのトレードを酷評して、波紋を広げている。6月19日に中日が郡司裕也捕手と山本拓実投手を、日本ハムが宇佐見真吾捕手と斎藤綱記投手を移籍させる2対2の交換トレードを成立させたのだが、これに岡田監督は、
「なんやアレ。よう分からんよ。補強言うんか、この時期に。キャッチャーおらんいうことやろ。骨折したんかいな、木下は。次のキャッチャーいうかな、準備するよな。それを他の球団から準備するのはちゃうやろ」
中日の正捕手・木下拓哉が骨折して戦線離脱したことを指したものだが、現役の監督が他球団の戦力補強に踏み込んで口を挟むのは異例。というのも、
「若手の有望株を放出する中日の、行き当たりばったりの行動に、岡田監督は呆れているようです。中日は昨オフにアリエル・マルティネス、山下斐紹と桂依央利の3捕手と契約を結ばなかったツケが回ってきている。選手の格からいえば、得したのは日本ハムでしょう。目先のことだけを考え、トレードを持ちかけた中日側が足元を見られた形です。ここまで評論家や他球団の監督に批判されるトレードも珍しい」(スポーツ紙デスク)
いびつなトレードが将来にわたって影響を及ぼす可能性がありそうだが、スポーツライターが言うには、
「郡司は2015年夏の甲子園で4番兼捕手として出場し、準優勝に導いたリーダー。高校では3年間、オール5の頭脳派で、進学した慶應大学では卒論を熱心に書いて『日本野球科学研究会』に入選したほどです。山本も兵庫県で指折りの進学高校出身で、研究熱心なタイプ。2人とも将来の中日の幹部候補生とみられていたので、なぜ放出したのかと惜しまれていますよ」
お得なトレードを成立させた日本ハムは大喜び。昨年も中日からアリエル・マルティネス捕手を獲得し、現在活躍中。中日のマヌケぶりに笑いが止まらない。