数多くのドラマや映画に出演する、人気俳優の逮捕劇が波紋を広げているが、これだけでは終わりそうもない。まさにこれから、著名人の薬物逮捕ラッシュが予想されるという。
永山絢斗容疑者(34)は4月に東京・目黒区の自宅マンションで乾燥大麻を所持したとして、6月16日未明、警視庁に大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕された。
1月に情報提供を受け、薬物銃器対策課が内偵捜査を開始。同日午後には、家宅捜索でポーチの中のラップに包まれた乾燥大麻1グラムや吸引道具が押収され、再逮捕となった。
出演する映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編─決戦─」(ワーナー・ブラザース映画)こそ同月30日から通常通り公開されるものの、出演予定だった来年放送のNHK大河ドラマ「光る君へ」は降板。他にも多大な影響を及ぼしている。
芸能人、著名人の違法薬物による逮捕といえば、最近ではモデルの道端ジェシカが都内のホテルで合成麻薬MDMAを所持したとして3月に警視庁に麻薬特例法違反の容疑で逮捕されている。
本人は不起訴処分になったものの、逮捕時に一緒にいた夫で映画プロデューサーのケネス・カオ容疑者はMDMAを輸入した罪などに問われ、東京地裁の6月20日の判決で懲役1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決が言い渡された。
さらに永山容疑者の逮捕から4日後。ネームバリューこそ小さいが、人気ジャズバンドのメンバー・緑川直人容疑者(45)が大麻取締法違反(所持)の疑いで千葉中央署に逮捕された。
さらなる大物の逮捕に向けて、警視庁やマトリ(厚生労働省地方厚生局麻薬取締部)による水面下の捜査が行われているという。捜査関係者が明かす。
「警視庁は永山を逮捕するまでに約半年もの間、内偵捜査を行っていましたが、同時期にマトリが水面下でマークしていたのが一世を風靡した人気女優のH。数年前から複数のタレコミが寄せられていました。行動確認をすると、小さな子供を持つ身でありながら、奇抜なファッションで高級住宅地を徘徊したり、深夜の繁華街に出没するなど奇行が目立ち、担当人員を大幅に増やしていた。しかし、ガサをかける寸前で行方をくらましてしまった。19年のピエール瀧以来の大捕り物となる予定だっただけに、捜査員の士気は下がるばかりです」
そもそも、警視庁やマトリが芸能人や著名人の逮捕に力を入れる背景には、こんな理由がある。
「有名人の摘発は警視庁にとってもマトリにとっても、仕事の成果をアピールする絶好の機会ですからね。もともとダイエットや美容効果を期待して違法薬物に手を出す女性も多かったのですが、コロナ禍以降は違法薬物に手を出す女性がさらに増えているといったデータもあり、今後は女性芸能人の検挙に、より力を入れていくようです」(捜査関係者)