Jリーグ初代チェアマンにして第10代日本サッカー協会会長を務めた人物だけに、さすがの慧眼ということか。元日本代表の城彰二氏に川淵三郎氏(現日本サッカー協会相談役)が「監督にはなるな」と忠告していたことが、城氏本人の口から語られた。
7月5日に城氏のYouTubeチャンネルで配信された動画で、城氏は西野朗前代表監督を相手に「監督になりたい」と心境を明らかにした。
城氏は2019年から北海道サッカーリーグ所属の北海道十勝スカイアースの統括ゼネラルマネージャーに就任。チームマネージメントを学んだ上でチャンスがあれば、監督をやりたいのだという。
それを聞いた西野氏は「岡田(武史)みたいなタイプ」と評価したが、かつて城氏がJFA公認S級コーチの資格を取った際、川淵氏には、
「監督目指しているのか? バカか? お前は監督じゃなくてクラブマネージメントを勉強しろ。勉強してから監督やれ!」
と、激しく怒られたのだという。
それを聞いた西野氏は首を傾げていたが、サッカーライター曰く、
「川淵氏のダメ出しは親心があってのことではないでしょうか。城氏がどうというわけではなく、トップ選手で監督として大成したのは名古屋グランパスの長谷川健太監督ぐらいで、他は残念な結果に終わっています。監督よりもチームマネージメントに携わったほうが、まだ可能性があると判断しアドバイスしたはずです」
城氏がまずチームマネージメントを勉強した上でチャンスがあればと考えているのは、自身も現時点では監督向きではないことを理解した上でのことだろう。