劇的なリーグ優勝を果たしたソフトバンクの頭痛のタネは、秋山幸二監督(52)との確執が表面化している松中信彦(46)の存在だ。
「昨年、交流戦優勝を決めた試合で、松中には『今日の代打はない』と伝えられていましたが、流れが変わり、急きょ8回に代打出場が告げられました。この采配に松中が『ハッキリしてくれないと準備できない。こんな起用なら代打出場したくない』と反発し、さらに優勝セレモニーもボイコット。秋山監督は『だったらそんなやつは使わない』と見放した」(球団関係者)
だが、飼い殺しも年俸のムダという球団事情から、今季は代打要員として33試合に出場。打率は1割1分1厘、本塁打0という、プロ最低成績に終わった。球団関係者がさらに言う。
「舌禍が原因で王貞治球団会長(73)からも見放されているため、引退後はソフトバンクに残って指導者になる道も厳しい。そこで松中は福岡のテレビ局にアプローチをかけるなど、水面下で解説者としての『就職活動』をしていますが、高額のギャラを要求してどこからも相手にされていない」
球団は元三冠王のプライドも考慮して、みずから引退を申し出るのを待っているというが、辞めるに辞められない状況なのである。
ソフトバンクと「予想外の」優勝争いで混パを演出し、大躍進したオリックスはというと、
「井川慶(35)、東野峻(28)、さらに八木智哉(30)らの名前があがっています」(在阪スポーツ紙デスク)
そのオリックスでは、ある仰天プランが浮上しているという。FA権を取得したエース・金子千尋(31)と守護神・平野佳寿(30)のW流出が噂されるが、
「2人分の年俸3億9000万円と、FA移籍に伴う補償金を資金源に、メジャーからイチロー(40)と川崎宗則(33)の獲得を狙っているようです」(球団関係者)
糸井嘉男(33)の電撃トレードなど、例年ストーブリーグをにぎわしているのが日本ハム。選手を多角的に数値化する「ベースボール・オペレーティング・システム(BOS)」なるものをいち早く導入している。「安打より出塁を重視」「盗塁、犠打は評価しない」など、独自の視点で査定するのだが、遊軍記者がこう嘆息する。
「活躍しているように見えて、意外な選手がクビになることもあるため、選手の間では『いつ捨てられるかわからない』という不安の声も。劣化が著しい武田勝(36)、武田久(35)、木佐貫洋(34)らを容赦なく切ることも十分ありうる」
昨年の3位からBクラスに転落したロッテはグライシンガー(39)やクルーズ(30)、ブラゼル(34)の助っ人は整理対象だというが、日本一からまさかの急降下の楽天は、今季限りで退任しフロント入りする星野仙一前監督(67)が「一軍、二軍を含めて全部をひっくり返さないとダメだ」と、大ナタを示唆しているという。
「2億円で獲得したブラックリー(31)、金刃憲人(30)、上園啓史(30)ら投手陣の首が寒いようで‥‥」(東北マスコミ関係者)
最後は、監督の途中休養などで激震した西武。
「炭谷銀仁朗(27)と単年契約を結んでいたのは、かねてから炭谷が他球団に移籍したがっているとの情報をキャッチしていたから。今季、FA権を取得しましたが、半ば出て行ってもらって結構、ということです。さらに森本稀哲(33)、鬼崎裕司(31)、脇谷亮太(32)、ランサム(38)、渡辺直人(33)ら1桁台の背番号を背負う選手を、軒並み粛清対象に考えている」
ますます本格化する球団と選手の攻防。お荷物、嫌われ者たちの阿鼻叫喚が聞こえてくる。