ペナントレースが終了し、プロ野球はクライマックスシリーズへ。その一方で各球団は、来季に向けて「新体制作り」に着手する。残留する者あれば、お払い箱になる者あり。給料ドロボーに反発分子‥‥悲哀と非情渦巻く大粛清ストーブリーグを嘆息実況!
10月1日、小田幸平(37)、ブーちゃんこと中田亮二(26)、堂上剛裕(29)ら大量10選手に戦力外通告を行ったのは、谷繁元信兼任監督(44)の下、2年連続Bクラスに沈んだ中日だった。解雇を決定した落合博満GM(60)は今年1月のトークショーで、小田については次のように話し、すでに見切りをつけていた。
「これからレギュラー? 恐らく無理だろう。あいつは万年二番手でいいと思ってるから、ああいうふうになっちゃったんじゃないの。レギュラー取るつもりでやってるって言うわりには、オレが『最低、これの練習しとけよ』っていうやつを最後までやったことないからね」
スポーツ紙デスクは、
「まずは死ぬ気でレギュラーを取る意欲のない選手がクビを切られた格好です」
と分析するが、この戦力外通告の場に落合GMが同席しなかったことから、選手の間で「ありえない。寂しい」とブーイングが起きたという。そして、粛清の嵐は今後も強まるばかり。
「さらに10人規模の戦力外通告がありそうです。契約更改も厳しいものになるのは必至。昨オフ、功労者の井端弘和(39)に88%ダウン提示という実質的な戦力外通告を突きつけるなど、総額約8億円の年俸カットを断行した落合GMだけに、今季3億7000万円の岩瀬仁紀(39)や2億5000万円の和田一浩(42)らベテランの高給取りが標的になる。特に岩瀬は2年前の契約更改で球団幹部に『来季もやるの?』と嫌みを言われて不信感を抱いているため、『第二の井端』になる可能性も‥‥」(球団関係者)
Aクラスは死守した阪神では、かつてJFKの一角を担った久保田智之(33)が現役引退を発表したが、
「昨年、メジャーから移籍してきた福留孝介(37)が、不良債権のレッテルを貼られています。伊藤隼太(26)や大和(27)ら伸び盛りの外野手がそろっており、球団内に不要論が噴出。ファンからも『何で福留を使うんだ。スタメンから外せ!』という悲鳴が上がっていた。契約を1年残していますが、成績しだいでは途中で切ることもできる契約になっている。当初、中村勝広GM(65)は福留の獲得に消極的でしたが、和田豊監督(52)の希望で実現した。その和田監督が退任するようなことになれば、福留への風当たりはさらに強くなる」(在阪スポーツ紙デスク)
昨年はわずか63試合の出場で打率1割9分8厘。今年も2割前後をウロウロし、9月にようやく復調したものの、2割5分3厘で終了した。とても1億5000万円の給料に見合った仕事ぶりとは言えない。