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2017プロ野球「行く年来る年」座談会(3)ソフトバンクは3軍に100億円近い投資

 さて、パ・リーグ覇者のソフトバンクも盤石な印象だったね。8月上旬までは楽天を追う2位だったけど、終わってみれば2位西武に14.5ゲーム差をつけての優勝。まさに横綱相撲という感じだった。

駒田 和田毅、千賀滉大、武田翔太の先発投手3人を欠いたシーズン序盤を、石川柊太、松本裕樹の台頭で乗り切った。ケガ人の穴をその他の戦力で埋められるのがこのチームの強さですよね。

内藤 支配下登録選手以外に、育成契約選手が23人もいるわけでしょう。加えて3軍制が確立されているから、彼らも実戦経験を積むことができる。

駒田 3軍が、独立リーグや大学、社会人チームと年間70試合くらい組んでいるんだからね。千賀をはじめ、現在レギュラー級の上林誠知や甲斐拓也、不動の主軸となった柳田悠岐も1年目に3軍を経験している。

内藤 昨年から福岡県筑後市に移ったファーム施設には3軍専用の球場もあります。投球や打球の回転数、軌道が数値化できる弾道測定器などの最新機器も充実している。100億円近い金額をかけたそうで、カネを使わないヤクルトとは大違いですよ。唯一のムダづかいは松坂大輔に総額12億円も払ったことくらいだけど(笑)、若手投手陣を発奮させたと考えれば、あながちムダじゃなかったかもしれません。

 164本塁打は12球団トップだけど、これは本拠地のヤフオクドームの影響だと思うんだ。

駒田 2年前の「ホームランテラス」設置で狭くなったからということですか?

 そうではなく、テラス設置前の時代に広い球場での打ち方を打者が覚えたという意味。だからビジター球場での本塁打数もリーグトップなんだよ。もちろん練習を積んでいることが前提だけどね。

内藤 ホークスは王貞治監督の時代からよく練習するチームでしたよね。当時の主力だった小久保裕紀が巨人に移籍した時、あまりの練習量に「巨人に来たからって張り切らなくていいですよ」と勘違いされつつ、驚かれたそうです。その伝統が今も生きている。資金力と練習量が豊富なんだから、強いのも当然でしょう。

 3年連続Bクラスから2位に躍進した西武には、変革の兆しが見えてきた。

内藤 就任1年目の辻発彦監督が、外崎修汰、源田壮亮、山川穂高といった若手を積極的に起用し、チーム内の競争が激しくなりましたよね。

駒田 開幕戦で4番だったおかわり君(中村剛也)がCSでは7番に下がるほど、選手層は厚くなっている。課題は先発投手陣。ソフトバンクを倒すには、菊池雄星に次ぐ2番手以降の台頭がないと難しいよな。

<座談会メンバー>

角:(角盈男)/駒田:(駒田徳広)/内藤:(ギャオス内藤・内藤尚行)

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