さすが「怪物」は神経が図太い。
中日の残留か他球団への移籍か、その去就が注目されていた松坂大輔の退団が、10月4日に決まった。
「移籍2年目の今季の登板は、たった2試合で0勝1敗。それでも球団側は、8000万円からの大幅減俸でありながら、現役続行を希望する松坂に対し来季の契約を打診していました。しかし、9月27日にそうした条件提示の会談をしたのち、松坂からの返答がなかなか得られず、球団がヤキモキしていたところへ、ようやく3日に加藤宏幸球団代表に退団の意向を伝える連絡が入ったといいます」(スポーツ紙記者)
その松坂は報道陣に対し、「球団には感謝の思いしかありません。大した力になれなかった僕を一生懸命応援してくださったファンの皆さんに感謝しています」としたのだが、ネット上で〈やっぱり松坂だよな〉と批判を買ってしまったのは、そこで語られた退団の理由だ。
「松坂は18年に中日への入団テストの場を作った前監督の森繁一SDと、友利結国際渉外担当の退団を挙げ、『2人にホークスをクビになったときに声をかけてもらってドラゴンズに拾ってもらったので、その2人が退団することになったのでボクもいちゃいけないなと思った』とした。これにホークスファンからは《クビって自分から言い出したのでは?》といった指摘や、《森さんと友利さんの件は単なる理由付けにすぎないのでは》《やっぱり金銭面で折り合いがつかなかったのだろう》とヤユする声が広がっているんです」(夕刊紙記者)
2015年に日本球界に復帰し入団した福岡ソフトバンクホークスでは、在籍した3年間で1軍登板はたった1回。その際、球団は18年の契約について、育成選手枠で傷めていた右肩のリハビリの様子を見ながら、改めて契約を見直すといった温情的な形を打診したというが、松坂はこれを蹴って中日に入団している。
「そんな経緯もあって今回の発言がホークスファンの反感を買っているわけですが、何より今季のイメージも悪すぎました。昨季は11試合登板で6勝と数字を残すも、今季5月には右肩の炎症でリハビリのために1軍を離脱中、2軍の練習日にゴルフに興じる現場をフライデーされており、そもそも森氏、友利氏の恩義を感じていれば、そんな失態はやらかさない。そしてまた、球団の条件を蹴って自ら去るわけですから、同じことを繰り返しているようにも見えてしまいます」(スポーツ紙記者)
一部スポーツ紙では、そんな松坂の獲得に古巣である西武ライオンズが動き始めたとも伝えられているが、中日退団は、それを受けての動きか。いろいろと勘繰ってしまう。