プロ野球はあっという間にキャンプ日程を消化し、いよいよ実戦モードでオープン戦に突入した。もはや待ったなしだが、出戻りの大物選手たちがなかなか調子を上げないのだ。これまで特別待遇を続けてきただけに、いいかげん、周囲には不満が渦巻くのでは──。さっそく裏実況を開始しよう。
「3年総額12億円」(推定)という超VIP待遇でソフトバンクに出戻り入団を果たした松坂大輔(34)は、今キャンプを通じてスローペース調整を続けてきた。そして3月4日に甲子園で行われる阪神とのオープン戦で、実戦マウンドに上がることが決まったが、
「“太め残り”の体で、キャンプを過ごしてきた松坂ですが、球団には最初から『オープン戦でギアを上げる』と伝えてありましたからね。マイペース調整は工藤公康監督(51)も容認してきた。とはいえ球団は当初、日本復帰登板日を2月27日にヤフオクドームで開催されるサムスンとの親善試合に予定して、本拠地で初披露したい考えだったんです。これには投手陣からブーイングが出た。スロー調整でやってきた松坂が先にマウンドに上がったのでは、チーム主導で調整を続けてきた投手陣は納得がいかない。スロー調整なら登板も遅いほうがいいでしょうからね」(スポーツライター)
メジャー流とでも言うべきか、なかなか本領発揮の姿を見せない松坂だが、自主トレはきちんと1月から始動していた。しかし──。
「松坂は母校・横浜高校のグラウンドでキャッチボールを始めたんですが、その姿をたまたま見つけた恩師・小倉清一郎元部長(70)から『誰の許可取ったんだ! 勝手に使うんじゃない!』とどなられてしまったというんです。自主トレ段階からミソをつけていた‥‥」(球界関係者)
メジャー帰りの松坂の投球フォームは全盛期とはまるで変わってしまい、「手投げ」になっていると言われる。
佐藤義則投手コーチ(60)も、振りかぶってから投げるまで全ての動作がおかしいことを指摘し、キャンプ中、フォームの矯正に取り組んできた。
「体が横振りになって、開きが早いんです。筋肉がつきすぎていて、体が回らないので、今は必死に上半身の筋肉を取ろうとしている。ただし、体をしぼりながらも、極力ウエートトレはしないで筋肉を落とすという方法で、こういうケースは聞いたことがありません。複数の評論家から『フォームを戻さないと話にならないし、ヘタしたら3年契約満了を待たずにユニホームを脱ぐのでは』などと辛辣な声まで出ています」(スポーツ紙デスク)