藤浪晋太郎が日本時間7月20日、アスレチックスからオリオールズに電撃トレード移籍することが決まった。
阪神タイガースからメジャーリーグのアスレチックスに加入した藤浪は、コントロール難により、先発から中継ぎに降格。「史上最悪の投手」と称されるなど不安定な投球が続いたが、5月27日のアストロズ戦から急改善。7月は7試合で2勝1敗、防御率2.25と覚醒していた。スポーツライターが舞台裏を解説する。
「低迷するアスレチックスに在籍したことが幸いしました。登板機会をたくさんもらってメジャーに慣れ、コントロール難の課題を改善したことが評価されたようです。スライダーがメジャー球と藤浪の指にフィットして、阪神時代よりも曲がり幅が大きくなりました。修整能力と160キロ超のストレートの威力、三振の量産能力が、ア・リーグ東地区の首位オリオールズ上層部の目に止まり、トレードが成立したわけです」
オリオールズでは、守護神フェリックス・バティスタ、セットアッパーのヤニエル・カノにつなぐ勝利の方程式の一角入りを任せられることになりそうだ。在阪スポーツ紙デスクが言う。
「阪神時代から、中継ぎや抑えといったショートイニングの適性があるのではないかと言われていました。ただ、人気球団の阪神ではリリーフでの登板機会が少なかった。2020年には13試合に救援登板しましたが、中途半端に終わっています。超低迷チームで資金力が乏しいアスレチックスでムチを打たれ、酷使されたことが『中継ぎ・藤浪』の覚醒につながったのは間違いないでしょう。阪神関係者や虎党は歯ぎしりしていますよ」
新天地でどのような結果を残すのか。今後のアメリカ生活を左右することになるだろう。