メジャーリーグが大谷翔平の異次元の活躍に沸く一方で、日本では「新たな二刀流選手」が現れた。大阪芸術大学4年生の北川星瑠(きたがわ・ひかる)だ。
4歳から小学生までは、子役として芸能活動。大阪芸大では舞台芸術学科でミュージカルを専攻し、歌やダンス、演技の練習に励んでいるという。
そしてもうひとつの顔が、才能溢れる陸上選手だった。全日本大学女子選抜駅伝では2021年、22年と2年連続で2区の区間賞に輝き、今年3月の日本学生女子ハーフマラソンで優勝。
今年5月の関西インカレ2023では、5000メートルと1万メートルで2冠に輝いた。8月に中国で開催されるワルドユニバーシティーゲームズのハーフマラソン代表にも選ばれている。
そんな北川が「日本で最速のタレントになりたい」として、タレント・女優と陸上選手の二刀流に挑む決意を表明したのが、7月20日の会見だった。大阪に本社を置く松竹芸能に所属し、活動していくというのである。
この会見に立ち会ったのは、松竹芸能所属の森脇健児。かつて自身がアスリートタレントとして開眼するきかっけとなったクイズバラエティー番組「オールスター感謝祭」(TBS系)の名物コーナー「赤坂ミニマラソン」への出演もリクエストしたのだった。
女性芸能人ランナーといえばこれまで、長谷川理恵、安田美沙子、にしおかすみこなどがいた。それぞれのフルマラソン最速タイムは、3時間15分36秒(長谷川/2003年・ホノルルマラソン)、3時間44分56秒(安田/2012年・名古屋ウィメンズマラソン)、3時間5分3秒(にしおか/2019年・勝田マラソン)である。
ちなみに女性有名人の最速は、シンガーソングランナーであり、YouTuberとしても活動するSUI(すい)。俗に「サブ3」といわれる2時間57分36秒を、2020年の大阪国際女子マラソンで記録した。陸上関係者が言う。
「北川のフルマラソンの実績はまだありませんが、今年度の大阪国際女子マラソン(毎年1月開催)への出場をほのめかしています。しばらくは森脇とのセットで芸能の仕事があるかもしれませんが、芸能界最速女王となれば、立場は逆転することでしょう」
女優として目指すのは今田美桜だと言う彼女は芸能、陸上ともに、どこまで伸びるのか。前途が楽しみである。
(所ひで/ユーチューブライター)