セ・リーグ最下位をひた走る中日ドラゴンズ。7月30日の巨人戦にも負けて、借金は6年ぶりの20に膨れ上がったが、その裏で「奇妙な現象」が起きている。
7月31日時点でチーム得点(267)、本塁打(41)はいずれもセ・リーグ最下位。自慢の投手陣もここにきて失点が目立ち、チーム防御率はリーグ3位の3.06まで後退している。
「ところが面白いことに、7月の個人打撃成績を見ると、トップ3は中日勢が占めている」
と語るのは、球団関係者である。1位は岡林勇希の打率3割8分2厘で、2位は石川昂弥の3割6分4厘、3位は通算2000安打まであと19本の大島洋平が3割4分6厘と続いている。これでなぜ勝てないのか。
「出塁するのはいいが、その後に返す選手がいない証拠ですよ。DeNAから昨年オフに現役ドラフトで入り、打撃開花してオールスターにまで出場した細川成也も、7月は打率2割2分と振れていない。クリーンアップを担う選手を育てないと、いつまでたっても攻撃力不足は解消されません」(スポーツ紙デスク)
本来ならそこを担うはずのカリステ、アルモンテらはいまだ2軍で調整中。枝葉ばかり育てても、立浪監督が宙を舞うのはなかなか実現しそうにない。