今年もプロ野球のオールスターゲームは、第1戦が7月19日にバンテリンドームで、第2戦が翌20日にマツダスタジアムで開催された。コロナ禍以降、4年ぶりに声出し応援が復活しただけでなく、12球団のチアガールたちも球場に〝集結〟。ところが、浮き足立つナインにはしっかりと「合コン禁止令」が通達されていたというのだ。
昨年は日本ハムのファイターズガールが「きつねダンス」で大ブレイクするなど、話題になっているプロ野球のチア軍団。オールスターでも、試合前やイニング間のイベントを彩った。
「12球団のチアが集うようになったのは、東日本大震災があった11年からです。当時はパフォーマンスレベルの低い球団もありましたが、今ではチアスクールを開いて裾野を広げるよう各球団とも乗り出しています」(スポーツ紙デスク)
スタイル抜群のチアも多く、プロ野球選手と結ばれたメンバーもいたが、「チーム内の風紀が乱れる」として、チアと選手のグラウンド外での接触を厳しく制限している球団は多い。それだけに今回の球宴は千載一遇のチャンスだったというのだ。
「チアは基本的に本拠地球場での活動が主で、遠征先に訪れるのは交流戦ぐらいなため慣れていない。また、お祭りムードに押されて各球団の年長選手がチームの結束力を高めることを理由に『球団関係者全員で食事会をやろう』と号令をかけるケースも多いのです。本当に会食だけなら問題ありませんが、選手の頭の中はチアの連絡先を入手。その後、2軒目、3軒目に繰り出して最終的には‥‥と、よからぬことでいっぱい(笑)。特にコロナ禍以降に入団したチアガールは、感染対策で以前よりも選手たちと引き離されてきたため免疫もついていません。『間違いがあってからでは大変』と水面下では12球団統一で、球宴中『選手とチアの接触は禁止』が確認されたのです。選手は一様に『なんでだよ』とがっかりでした」(パ・リーグ球団関係者)
ここまでルールを徹底したのは、過去にチアとプロ野球選手のトラブルが絶えなかったからだ。
「選手が張り切るのは、自軍ではなくビジターとして訪れた相手球団のチアガールを口説くこと。まずは相手球団の仲よしの選手に〝発注〟をかけて、それを球団職員に下請けさせるパターンが王道です。遊び慣れた選手なら『チアの日当よりも出すよ!』と口説いて飲み会の場に来てもらい、大宴会を繰り広げる。2軒目のカラオケバーあたりで1組ずつ消えていき、そのまま遠征宿泊先のホテルにお持ち帰りするのが定番です。結婚や真剣交際までいけばよいのですが、大半は一夜限りの関係でポイ捨て。チア側もさすがに選手との肉体関係は秘密にしますが、選手側が吹聴してしまって球団からクビにされたチアも大勢います」(前出・パ球団関係者)
ちなみに今回の球宴で唯一、チアガールが結成されていない球団があった。セ・リーグ首位争いを演じている広島だ。
「カープでもチア結成の声は球団内外からあるのですが、絶対的な権力を持つ球団幹部が『グラウンドで女性が踊る必要はないじゃけ』と頑なに拒否している。今回も数合わせのため、カープの選手が本塁打を放った時に人形を渡す、ホームランガールがオールスター会場に駆けつけて代役を務めただけでした」(前出・スポーツ紙デスク)
いずれにせよ、合コン禁止令が守られ、夜のホームランダービーは開催されなかったと信じたいが‥‥。