オールスターゲームでの連続奪三振記録は、71年7月17日に西宮球場で開催された第1戦で江夏豊(阪神)が記録した「9」である。実はこの年、前半戦を6勝9敗の成績で終えており、
「普通だったらオールスターには出られない」
と江夏氏は回顧する(掛布雅之氏のYouTubeチャンネル〈掛布雅之の憧球【公式】〉6月13日に出演)。
もっとも、ルーキーの67年から最多奪三振のタイトル獲得は継続中で、
「前年の成績や監督推薦で、出させてもらった」
だが記者会見の場では「お前、ようそんな数字で出てきたな、恥ずかしい。何かお客さんが喜ぶようなことやってみな」とハッパをかける記者もいたという。江夏氏はこれについて、
「『はいはい』って言ったものの、自分がね、ファンを喜ばせるって何があるかっていったら、三振しかない」
実は前年のオールスター出場時、連続ではないながらも8奪三振のオールスター新記録を達成していたことで、
「9つのアウトを全部三振で取ってやろう、という気持ちはあった。ただ、連続なんて夢にも思わなかったね」
これまで50年間、並ばれることのなかった豪腕の偉業。今シーズン、完全試合を成し遂げたロッテの佐々木朗希に期待がかかるが、はたして佐々木の意気込みは…。
(所ひで/ユーチューブライター)