超巨大戦力で優勝が至上命題となっているソフトバンクホークスの歯車が噛み合わない。7月上旬までは首位を快走し、貯金15に到達したのだが、そこから12連敗するなど、一気に転がり落ちた。首位オリックスとは8.5ゲーム差と(8月7日時点)パ・リーグ制覇への道は厳しくなってきた。それどころか、4位の楽天に3.5ゲーム差と迫られ、クライマックスシリーズ進出すら怪しげな状況に陥っているのだ。福岡のスポーツメディア関係者が、チームの内情を明かす。
「藤本博史監督の求心力が落ちています。7月の大型連敗中には若い選手に敗因を押しつけるような言動があり、メディアを通じて愚痴をこぼすことも多々ありました。内々でチームスタッフから不満の声が上がっており、士気は下がりっぱなし。もっとも、近ごろは藤本監督も名指し批判する覇気すらなくなって、試合後の囲み会見を自分から早々に切り上げるなど、サジを投げているかのような様子です」
藤本監督は2年契約の2年目で、V逸ならば退任が既定路線といわれる。逆襲に向けてアンダースローの高橋礼をファームから1軍に呼び寄せ、希望を見出したいところ。8月8日から本拠地ペイペイドームでの6連戦だが、
「真夏の正念場となりそうです。ここで大連敗するようなことがあれば、藤本監督の途中休養が現実のものとなってきます。有原航平、石川柊太、和田毅、高橋礼、スチュワートといった先発投手で、この危機を乗り越える構えです」(前出・福岡スポーツメディア関係者)
監督の休養や退任などの人事を決断するのは、王貞治球団会長だといわれる。今後どういった鶴の一声が発せられるのか、野球ファンの目が注がれる。