夏の全国高校野球大会が開催中だが、そんな中で気になるのは、かつて大阪桐蔭高時代に春夏連覇を果たし甲子園のスターだった、中日ドラゴンズ・根尾昂投手の現状だ。
2018年のドラフト会議では中日をはじめ4球団から1位指名を受けた根尾。プロ入り後はショート、外野手とポジションが定まらず、一軍に定着できないまま昨季から投手に専念。今季ファームでの成績は防御率3.05、登板20、先発6、0勝4敗。1軍ではまだ出場していない。
そんな根尾の現在地について、元DeNAヘッドコーチの高木豊氏が8月7日に更新した自身のYouTubeチャンネルで語っていた。
高木氏は2日の阪神戦の映像を見たそうで、この日の根尾は6回途中6失点、109球、MAX151キロ、7奪三振。ストレートの球速自体は速いものの、キレとコントロールが身につかないと難しいと感想を述べ、
「今のところ根尾の一番頼れるボールは真っ直ぐだと思う。(自分がコーチなら)外に3球投げたら2球は絶対ストライクいっぱいのところに来るコントロールを身につけさせる」
とした高木氏。
再び野手に戻るかどうかについては「わからない」とした上で「二刀流でやらせたらいいと思う」と発言し、
「そのほうが彼の頭の中とか体のバランスだとかが整うような気がする。ピッチャーのことばかり考えてると迷走が始まるというか。話を聞くと頭のいい子らしいから、そういうスイッチが切り替わる瞬間があってもいいのかな」
とした。調整は難しいだろうが、「二刀流」は見てみたい。
(鈴木十朗)