中日の本拠地球場、バンテリンドームは両翼100メートル、中堅122メートル。セ・リーグの他の本拠地球場と比べて広く、また外野フェンスが高いことから、ホームランが出にくいとされる。
交流戦前の時点で、最下位に沈む中日のチーム打率はリーグ5位の2割3分9厘。そしてチーム本塁打18本は両リーグ最低の数字である。セ・リーグ1位の巨人が52本塁打であることを考えれば、いかに貧弱かがわかるだろう。
野球解説者の高木豊氏が、この件について苦言を呈する。
「バンテリン、あの広い球場でホームランバッターになりたいやつなんか1人もいないから。何が悪いって、球場の形状が悪いよ。テラス席でも作って(ホームランバッターを)育てないと、スケールの大きいチームには絶対ならないということだよね」(5月26日のYouTubeチャンネル〈高木豊Takagi Yutaka〉)
ここでアシスタントのフリーアナ森藤恵美が質問する。
「中日っていうと、大島選手みたいな選手が育ちやすい?」
2012年に盗塁王、19年と20年に最多安打に輝いた大島洋平のことだが、高木氏はこれに頷いて、
「そうじゃないと、あそこの球場では使い道がないから」
中日から出た日本人最後の本塁打王は、96年の山崎武司(39本)。以降は06年タイロン・ウッズ(47本)、09年トニ・ブランコ(39本)、17年アレックス・ゲレーロ(35本)といった外国人選手からしか、本塁打王が生まれていない。
スケールの大きな選手を育てるために、球場改装が急務なのである。
(所ひで/ユーチューブライター)