中日の育成契約でキューバ出身のペドロ・レビーラ内野手が名古屋市内から失踪したことが報じられ、波紋を呼んでいる。
同内野手は9月26日午前のナゴヤ球場での居残り練習に現れず、関係者が電話をしても出ないため、自宅まで行くと不在だった。全米野球記者協会に所属するフランシス・ロメロ氏は日本時間27日、レビーラが今後はキューバ野球連盟との関係を持たず、メジャー球団との契約を目指して亡命したとX(旧ツイッター)で発信している。
近年、日本プロ野球経由で亡命し、メジャー移籍するキューバ人選手が続出している。2014年にDeNAでプレーしたユリ・グリエル内野手は亡命後の16年にアストロズと契約。17年にソフトバンク入りしたオスカー・コラス外野手は20年に亡命し、22年にホワイトソックスと契約。中日では今年3月、キューバ代表でWBCに出場したジャリエル・ロドリゲス投手が中日に戻らず、メジャー移籍を目指して亡命したとされている。
中日は今年2度もキューバ人選手に亡命されているわけだが、今回の亡命騒動を受け、元DeNAヘッドコーチの高木豊氏は28日更新の自身のYouTubeチャンネルで言及。「なんかバカにされてれるみたいだよな。ふざけんなよっていう感じだよね」と感想を述べた。さらに、
「日本を経由するとその選手の評価も高くなるんじゃないの? グリエルとか向こうでバリバリやってるし。日本が目を付けた選手だからメジャーでも高く売れるみたいな」
と推察。「日本に来た時点で寄ってくるヤツがいると思うよ。『メジャーで夢はないのか?』みたいな感じでね」とメジャー行きを勧める人物の存在も予想した。
高木氏もしっかりとした規約を作ったほうがいいとしていたが、今後NPBの対応が必要になりそうだ。
(鈴木十朗)