「力は残ってると思う、この選手は。(他球団からのオファーは)オレはあると思うね。楽天とか、右はいないし、あのパンチ力だとか、まだ残ってるしね」
野球解説者の高木豊氏が10月5日、自身のYouTubeチャンネル〈高木豊 Takagi Yutaka〉でこう力説したのは、平田良介が今季限りで中日を退団し、自由契約となる件についてである。
平田は10月4日の退団会見で、その理由を次のように語っている。
「引退する時は、(記念の)Tシャツやタオルがあったり、映像が流れて僕がマウンド付近まで行って。それが自分の中での最後かなと思っていたが(球団から)『セレモニーはするけど、盛大にはできないよ』と言われました。セレモニーでお話しさせていただける予定でしたが、思い出に残るものと形に残る物、両方ほしかった。そうじゃないのであれば、自分の終わり方としては中途半端だった」
今季の平田は51試合に出場して15安打、1本塁打、10打点。打率は2割に甘んじている。高木氏は「自身を功労者として、妄想を広げてしまう」と平田の独特な思考を指摘した上で、考え方の変革を起こせば「まだやれる」とも。さらに、
「他球団の人も迷うだろうね。『このまま中日でそれ(納得のいくセレモニー)やったらユニフォーム脱いだの?』みたいな。ちょっと一回、平田を呼ばなアカンな。しっかりしたことを報告して、それを球団の人が見てくれて、『そういう心理だったのか』と。真意が分かったら呼ぶ(獲得オファー)かもわからないしね」
問題は野球技術より脳内──。通算1046安打の好打者は、現役続行なるか。
(所ひで/ユーチューブライター)