夏休み期間に入り、今年も水難事故が相次いでいる。8月6日には40代の男性が、岐阜県の長良川で子供と川遊びをしていたところ溺れて死亡している。
そんな中、ネット上では「サンダルバイバイ」というワードが注目を集めている。危機管理アドバイザーが説明する。
「実は水難事故の中でも多く見受けられるパターンが、サンダルや浮き輪、ボールなどを落とし、それを拾おうとして溺れるケースです。2020年6月には埼玉県日高市の川で友人と遊んでいた小学4年生の女の子が溺れて亡くなりましたが、川に流されたサンダルを拾いに行こうとしたとみられています。海や川で遊ぶときにはライフジャケットを着るのはもちろんのこと、もしサンダルが流されても潔く『バイバイ』することを徹底する必要があります」
では、仮にもし川に流されてしまったら一体どのように対処したらいいのだろうか。
「その場合は大の字で上を向き、かつ流される方向に足を向け『浮いて救助を待つ』のが基本です。焦ってもがけばもがくほど身体は沈んでしまいます。川底が斜面になっていると、足を踏み入れた瞬間に下の砂利が崩れてどんどん吸い込まれていく。無理に立とうとするのではなく、まずは『浮く』ことを徹底してください」(前出・アドバイザー)
警察庁の統計(2003年~21年)によると、中学生以下の子供による水難事故の場所別の死者・行方不明者数は「河川」48.0%、「海」22.7%と約半数近くが河川で起きている。一見、海よりも安全のように思えるが、川の危険度は段違いで高いのだ。
また冒頭の件のように、危ないのは何も子供に限ったことではないことを肝に銘じておこう。
(ケン高田)