子供たちの夏休みが後半に差しかかっても、暑さはいまだ和らぐことはない。川や海などでの魚釣りや魚の手づかみなどの遊びは依然として活発だが、海釣りで獲った魚の口やエラ、体表面などからグソクムシのような節足系の生き物が発見され、子供が驚いたという話をよく耳にする。
「魚をさばこうとエラに包丁を入れたら、変なものが出てきたんです。ダンゴムシのたぐいで、食べた魚が喉に詰まらせて引っかっていたのかなと思ったんです。体長は2センチほどで、左右に足が7本ずつありました。これは水の中の生物かなと思い、調べてみると、これは魚につく寄生虫で、ウオノエ科の甲殻類でフグノエというのだとか。主にフグやハリセンボンの仲間に寄生するため、フグノエと呼ばれているらしいのです。体は白い半透明で、まるでエイリアンですよ」(都内在住の主婦)
ウオノエの仲間はタイノエ、フグノエ、ナミオウオノエ、ウオノコバン、ソコダラエラモグリなど、360種類ほどいるという。自らをおいしそうな餌に見せかけ、食べられたフリをして口の中に寄生。体液を吸って生きていくパラサイトだ。口の中が痛そうだが、パラサイトされた魚にほとんど害はなく、食べた人間にも害はない。食べたいと思うかどうかだが…。