全世界に一大ムーブメント巻き起こしたホラー映画「エクソシスト」公開から50年。悪魔に憑りつかれた2人の少女と、その家族が対峙する恐怖を描いた新作「エクソシスト 信じる者」が、12月1日から日本で公開されることことになった。
内容については解禁された予告編を見てもらうとして、「エクソシスト」とはカトリック教会の用語で、エクソシスムを行う人を意味する。悪魔に取り憑かれた人から悪魔を追い出して、正常な状態に戻すことを指すギリシャ語だ。
一般的に悪魔の数字として知られる「666」は、新約聖書「ヨハネの黙示録」の13章18節に記述されている「獣の数字」がもとになっている。
ところが近年、この「666」は実は「616」だったのではないか、とする説が浮上。その信憑性を巡り、侃々諤々の意見が飛び交っているのである。オカルト研究家が解説する。
「『666』という獣の数字は、エジプトのオクシリンクス遺跡から発見された、ギリシャ語による最古(三世紀頃)のヨハネの黙示録の紙片に書かれていたもの。これが原本ではなく写本だということは、よく知られる事実でした。最新の写真技術でこの紙片を解析したところ、実は『616』と書かれていたことがわかったのです。ただし、これは原本ではなく写本であるため、書き写した可能性は否定できない。専門家による分析でも、本当のところはよくわからない、というのが現状です」
キリスト教圏ではこれまで、キリストを裏切った12番目の使徒「ユダ」が最後の晩餐で「13番目の席に着いた」ことで13を不吉な数字とし、同時に「獣の数字」=「悪魔の数字」である「666」も忌み嫌う風習があった。しかし、それが実は「666」ではなく「616」だったとしたら、これまでさんざん議論されてきた「皇帝ネロ説」や「ローマ教皇説」が根底から覆される可能性があるわけだ。
「近年では『616』ではなく『615』を『616』と写し間違えたのではないか、との説を唱える専門家までいますが、それぞれにもっともらしい解釈がついていることから、本当の数字は謎に包まれたまま、ということのようです」(前出・オカルト研究家)
さて、新作「エクソシスト」では、悪魔の数字がどう描かれているのか。「666」議論が再燃する日は近いかもしれない。
(ジョン・ドゥ)