評論家の渡邉哲也氏は、「ヘイトスピーチ」を両者が争点としたことに疑問を呈する。
「一部の特定勢力が『ヘイトスピーチ』(憎悪表現)と表現しているのですが、『ヘイト』の根拠が明確ではない状態で『スピーチ』を問題にすることは、言論の自由を侵す危険性があります。暴力的な発言、暴力行為、威嚇行為は通常の法律でも刑法に反します。特定の民族ではなく誰に対してもいけないということが本質でしょう。これをお互いに矮小化して考えているのではないかと考えます」
橋下氏は「座れ」と命じて、こう続けるのだ。
橋下氏「オマエ、国会議員に言え」
桜井氏「は?」
橋下氏「オマエの主張は国会議員に言えって言ってるんだよ」
桜井氏「アンタの友達の国会議員に言ってるよ」
橋下氏「言えよ」
桜井氏「おう、言ってるよ」
橋下氏「どんどん言え」
桜井氏「それで終わりじゃねえか、話は」
明らかに空回りする橋下氏だが、現役関東ヤクザがうなる。
「桜井のやり方は、全てのパフォーマンスが我々的なやり方と言える。最初にポーンとかまして、そんで席立ち上がって一触即発の雰囲気を作り上げ、場に緊張感を作って自分のペースに持ち込む。なかなかうまいやり方だ」
「民族」でひとくくりにせず問題のある個人を特定し、民主主義のルールに基づいて行動するよう桜井氏に指摘する橋下氏。
桜井氏「こちらも民主主義のルールに基づいてデモ行進やってる」
橋下氏「オマエ、何か勘違いしてるんじゃないのか?」
桜井氏「何を?」
橋下氏「オマエ、自分で世の中変えられる力あると勘違いしてるんじゃないか?」
桜井氏「そりゃ、アンタだろうよ。たかが、一地方の首長ごときでふざけたこと言うなよ」
自分の立場を見下された橋下氏だが、得意技である「選挙」の話題で太刀打ちしようとする。
橋下氏「だったら、オマエ立候補して当選してみろよ」
桜井氏「政治にまったく興味ないんでね。政治家っていうのは、この世で最も醜悪な人種だと思ってるんでね」
橋下氏「当選してから言え」
桜井氏「悪いけど、政治に興味がない人間が言ったってしょうがないだろ」
橋下氏「そしたら、いちいち政治的活動するな!」
起死回生の一手も透かされた形の橋下氏だが、このやり取りに対して渡邉氏は冷ややかだ。
「立候補しなくても陳情や請願という本来の政治プロセスがあります。行政が動かない時は、行政に文句を言えばいいわけで、在日の方に文句を言う話ではないと思います。もしそこをできていないのなら、反省すべきなのは大阪府や大阪市でしょう」
こうして、バトルは早くも最終局面に突入するのだ。