ところで、今では当たり前のように世間に定着した「あざかわ女子」。見るからにモテを意識した行動を取っているのに男たちがキュンとしてしまう女の子を称した言葉だが、その元祖は石原に他ならないという。芸能評論家の平田昇二氏が解説する。
「14年放送のドラマ『失恋ショコラティエ』や『ディア・シスター』(ともにフジテレビ系)において、ゆるふわファッションで周囲の男性を惑わせるヒロインを演じ、『あざとかわいい』イメージが世間に定着しました。決して男性ウケだけを狙った〝ぶりっ子〟ではなく、モテるためのテクニックを言語化して、ぶっちゃけるようなサバサバしたキャラクターも含めて老若男女の支持を集めました」
ところが、その本流が田中に取って代わられてしまったというのだ。
「あくまで石原のキャラはドラマの劇中でのこと。一方、田中は女優業と並行して出演していたラジオやテレビを中心に〝あざかわ女子〟のモテるテクニックを披露してきました。過去の恋愛やコンプレックスなど、恥ずかしいプライベートを包み隠さない等身大のトークがメディア界隈で大好評。その最たる評価がタイトルもそのまま『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)のMC抜擢なんです」(平田氏)
ミニドラマを通じて、世の中の〝あざとさ〟を語り尽くすバラエティー番組。モテ仕草に一家言ある田中の起用がドハマりしたのは言うまでもないだろう。
「放送のたび、田中の発言がネットニュースをざわつかせています。19年9月に深夜特番でスタートするや、20年10月にはプライム帯のレギュラー番組に昇格。21年の年末には、年をまたぐ特番まで制作される特別な番組でした。いわば、テレ朝の看板番組という扱いで、その功労者が田中だった。今月24日放送回を最後に降板しますが、それは女優への完全シフトを意味したものです」(スポーツ紙芸能デスク)
局内外のお膳立てが出来上がるや、功労者に対してテレ朝がご褒美をプレゼント。石原主演ドラマの出演オファーが届いたのである。くしくも、石原の土俵で最終決戦とでも言わんばかりの状況が整ったのだ。
「田中は以前に所属した事務所でもマネージャーをたびたび交代させるなど、合わないと当たりが強いことで知られてきた。実は現事務所でも、かつて広末涼子(43)を担当者したマネージャーが付いたのですが、それもまた交代させるほどの発言権を持っているようです。犬猿の女優が共演しても、ドラマ内では絡まないというケースもありますが、今の田中はそんな〝下位の番手〟の仕事は断るでしょう。実際、ドラマでは石原と大学時代に仲良しグループにいた設定だといいますから、ピリピリした現場となることが想像されます」(芸能プロ関係者)