映画「翔んで埼玉」では特徴が無いことをイジられている埼玉県だが、実は心霊スポットが少なくない。秩父湖にかかる吊り橋や正丸峠などがよく知られている。そんな中でも埼玉でトップ3に入る心霊スポットだと地元民に言われているのが、秋ヶ瀬公園(さいたま市)だ。
秋ヶ瀬公園は荒川と鴨川に挟まれた土地に作られた公園で、敷地面積は100.1ha。市民の憩いの場になっており、昼間は公園デートを楽しむカップルやピクニックをするファミリーで賑わう。しかし、夜になると雰囲気は一変するという。オカルトライターの話。
「人の気配がまったくなくなり、いるだけで寒気を感じるほどです。実は公園内で自ら命を絶った人も多く、死体遺棄事件もあったとか。マニアの間では、水門にバラバラ遺体が流れ着いたなんて話も伝わっています。霊に関するエピソードとしては、自殺した人の霊を見た、赤ちゃんの鳴き声が聞こえる、ロングコートを着た大きな女性を見た、というものがあります」
ただしこの公園、そうした心霊現象よりも恐ろしい出来事が起こることでも有名だった。体験したライターが語る。
「公園の駐車場に車を停めてデートしているカップルが襲われる事件が多発したと言われています。もう30年以上前になりますが、夜中に興味本位で公園に行ったら次々と族車が集まってきて暴走族に因縁をつけられ、命からがら逃げ出したことがあります。生きた心地がしませんでしたよ。そんなトラブルが多発したため、今は19時以降は入園できないようになっているんです」
オカルトマニアの間ではよく「霊よりも怖いのは生きている人間」と言われる。秋ヶ瀬公園はそれを地で行く心霊スポットなのである。
(鈴木誠)