JR西日本が北陸新幹線の金沢-敦賀間を24年3月16日に開業すると発表した。これによって東京と敦賀の間は最短で3時間8分に。「かがやき」が9往復で「はくたか」が5往復の合わせて14往復が運行される。
東京から敦賀に行くには、北陸新幹線を利用するより、東海道新幹線で米原まで行き特急しらさぎに乗り換えていくほうが2時間46分と早いのだが、乗り換えなしというメリットもあり、開業すれば敦賀を訪れる観光客が増えそうだ。
ただ、敦賀の地元住民の期待は高まっている一方、一部の鉄道ファンの間ではある問題が心配されているという。鉄道ライターが解説する。
「特急サンダーバードは現在、大阪から京都を経て金沢・和倉温泉まで走っていますが、北陸新幹線の金沢-敦賀開業と同時に敦賀止まりに変更されます。敦賀駅より北は交流区間で、南は直流区間。交流と直流区間を走るため双方に対応した車両が必要で、交直流車両の681系、683系(写真)が使われている。しかし直流区間だけになれば、車両価格が高い交直流車両を使う必要はない。681系、683系は引退するのではないかと心配されています」
鉄道ファンでも「乗り鉄」にとっては影響はないようだが、「撮り鉄」にとっては大問題。引退すれば撮影ができないからだ。
「サンダーバードで運用されている683系4000番台は通称『ヨンダーバード』と呼ばれ人気です。本当に引退となったら、各駅停まりで並走する湖西線の沿線には撮り鉄が集結することになりそうです」(前出・鉄道ライター)
少しでも長く681系、683系が走り続けてくれることを祈りたい。