鉄道ファンがこよなく愛する「駅蕎麦」。電車待ちの間に手早く腹を満たすものというイメージが強いが、鉄道好きの中にはわざわざ食べに出向く人も少なくない。
そんな名店の1つが、東武東上線の川越駅にある「文殊川越ホーム店」だ。文殊は両国の本店を中心とした立ち食い蕎麦チェーンで、川越ホーム店はその駅蕎麦版だ。支持される理由は麺のこだわりにあるという。鉄道ライターが語る。
「駅蕎麦店の多くが茹で置きの麺や冷凍麺を解凍する中、文殊では注文を受けてから生麺を茹でているんです。しかも麺は自家製。店裏には製麺所があり、すべてそこで打っています。つゆも全て店で作っている。駅そばでここまでやっているのは文殊ぐらいだと思いますよ」
人気は「かき揚げそば」で、天ぷらももちろん店で揚げている。季節ごとのメニューもあり、常連客を飽きさせない。
そばが人気だが、他のメニューも好んで食べる客もいるそうで、
「カレーが一部の人に人気です。そば店のカレーというと出汁が効いた黄色のルーが普通ですが、文殊のカレーは色が黒っぽくスパイシーで本格的な味。蕎麦も食べたい場合はミニカレーのセットがオススメですね」(前出・鉄道ライター)
文殊は東武東上線の成増駅にもあり、駅ホームではなく構内だが、こちらも人気。
「成増店では実験的なメニューを告知することなくお試し的に提供することがあるんです。定期的なチェックが欠かせません」
鉄道ファンを魅了する一杯、ぜひ食べていただきたい。